1. HOME
  2. ブログ
  3. 犬の訓練競技会ってなんだ

犬の訓練競技会ってなんだ

12月らしいよく晴れた日がつづきますね。
今日はレッスンお休みしてDIY日です。
晴れが続くうちに土間の屋根づくりを一気にある程度までやってしまおうと思います。

JKC訓練競技会

さて、先日は富士までJKCの訓練競技会に行ってきました。
これから参加を予定している生徒さんの見学も兼ねての参加でしたので、いつもより楽しい時間となりました。
また、会場が初めての場所で、富士の裾野の広大な公園で、いつものような殺伐感が少なくていい感じでした。
こんな競技会ならいいのになぁって・・・・まっ私の土俵ではないのでどうにもなりませんが・・・

土俵といえば、こんな声が聞こえてきました。

私はもう家庭犬の訓練競技はやらない・・・・
今はオビディエンスでしょ・・・・
世界に向けているし・・・
ダンスもやっているし・・・・
外人は教え方が全然違うし・・・・

思わず吹き出しそうになるのを必死で抑えました。
まぁ他人のことですからどうでもいいのですが、なんでそんなところにこだわるのか私にはまったく理解できません。
もちろん一生懸命なのはわかるのですが、どうしてそんなふうに自分を持ち上げたいのか・・・差をつけたいのか・・・・
人生観、人生設計が違うからしかたがないのですが・・・センスかなぁ?

そもそもJKCがやっている土俵ですから、家庭犬であろうとオビディエンスであろうと彼らのお手伝いにすぎません。
JKCにどっぷりはまっている方や、それに強く共感している方にとってはそれはすばらしい団体でしょう。
でも私のようにはぐれた人間にとってJKCはちょっと違った感覚でつきあっています。
競技で客観的に評価といっても、JKCの公認訓練士の資格もないし、公認訓練士の取り扱いで競技に参加しているわけでもないのでそこはそれなりです。
それでも自分たちの今をちゃんと客観視できる貴重な場であることに間違いありません。
なのであのように会場を確保していただき、運営いただいていることに関しては感謝感謝です。
でもJKCの慣わしを好んでいるわけではありません。

私が競技会に参加するもっとも大きな理由は、単に遊びのツールのひとつです。
もっといえば散歩と同じ位置付けです。
犬同士で遊んだり、カフェにいったり、山に登ったりするのと同じ位置付けです。
どれも私と犬の関わりに大切な日常です。
その日常をより豊かに、より安全に、より安心してすごせるようにするのが私のプロとしての仕事です。
そのために競技会はいまのところ必要な要素のひとつです。

大事なのは結果ではなくその過程と目的

今回は結果だけ見れば、1席と3席でしたが、大事なのはそこではないということです。
ポイントがついているかどうかもどうでも良いし、たまたま点数が良くてポイントがついて、チャンピオンになったからといって、それを名札にしてぶらさげて散歩するわけではありません。
いただいたでっかいロゼッタを車に貼り付けて走るわけでもないし、そんなへんな人嫌いです。
車にそういうステッカー貼っている人いますが・・・・
そもそも、チャンピオンになっても、1席になっても、他の犬や人、あるいは社会に対してアグレッシブでコントロール不能の犬と人は山ほどいます。

  • 私の犬は〇〇チャンピオンなの
  • 私はドッグダンスやっているの
  • 私はアジリティやっているの
  • 私はディスクでどうとかこうとか
  • 私は外人の先生に教えてもらっているの

「すごいねっ」としか私は言う言葉がありません。

じゃあ、きっと散歩も上手に歩けて、大きな犬とも小さな犬ともうまく付き合えて、人社会の中でストレスなくすごせるのね・・・と皮肉の一つも言いたいが、まぁそんなこと言ったところで自分の質を落とすだけなのでふだんは言いません。
まぁ自慢したいのはよくわかるのでないがしろにするとその人の高いプライドが傷つきますからね・・・・
昔は私もそんなところがありましたから、そのギスギス感は痛いほどわかります。

昔話ですが

以前、ビンゴと競技に参加していた時、ボーダーコリーの飼い主さんでいつも上位に顔を連ねていた女性がいました。
聞くところによると、彼女は弁護士かなにかで、趣味で参加していたようです。
ある時、彼女は競技会に出なくなりました。
なぜ出なくなったのかを知り合いから聞く機会がありました。

彼女はもともと、特に競技に興味があったわけではなく、自分たちの遊びの一つとして参加していたそうです。
で、もう十分楽しんだからおしまいなのだそうです。
当時、ビンゴとやる気満々で情熱をもって取り組んでいた私にとっては、なんとももったいない気がしたものです。

犬との生活はもっと豊かであれ

でも、今はその彼女の気持ちと同じです。
私たちと犬との関わりはそこだけに情熱を注ぐにはあまりにも惜しいのです。

それを私はレッスンでお伝えしているのですからね。

関連記事