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アウラ流、幸せのものさし

今日はレッスン場の大掃除です。
一年本当によくがんばってくれたレッスン場、床も天井も壁も椅子も木々もありとあらゆるものに感謝しつつ掃除です。
アウラは広い空間を持っていますが、レッスンを受け持っているのは私だけ。
いわゆるスタッフはいません・・・・いました。ウノです。
私のもっとも大切で信頼できるスタッフです。
昨日もたくさんのデモをしたりティーチングドッグとして仕事をしてくれました。
アールとビンゴがいなくなって3年間、いや、4年ほどずっと空席だったこの席をしっかり担っています。
とはいえまだ6ヶ月の思春期なチビです。失敗もあるしできないこともたくさんあります。
いらっとすることもあります。やれやれっとなることもあります。
最近はちょっとエロエロな感覚が芽生え始めました。
散歩中も匂い嗅ぎに没頭することがあります。で顔をあげると、口をあわあわにして、なんともまぬけな顔をしています。
昨日もルナちゃんやスーちゃんに乗っかろうとしたり、犬プロしているふりをしてあわよくば・・・・そんな魂胆も見え見えです。
必要のない時にシャーっとおしっこすることも増えてきました・・・・まもなく足をあげてマーキングしそうな感じです。
まぁ、この時期はしょうがないし、ウノはまだコントロールできているほうでしょう。
そういった状況でもステイもリコールも大抵はできるし、できない時は頭はたいて(暴力でない意味の)引き戻してもへらへらしている。
むしろそんな変化が楽しくて、かわいくて、おかしくて、それにすらワクワクしてしまいます。
やはりこれくらいの時期までにある程度の関係づくりをしておくことがいかに大切かを感じます。
プロの私がそう感じるのですから、はじめて犬と暮らしたり、慣れていない人はトレーニングの必要性を感じないはずがありません。
でも多くの場合はそれをしません。
そしていうことを聞かない犬を制御すること、押さえ込もうとすることで終えてしまう・・・楽しもうとはしません。
従って、犬は鎖で繋がれて紐でつながれて歩くしかない生活をその後の一生を通してやっていかなくてはならない。
場合によっては室内でさえも狭いクレートやサークルの中で一生を過ごすことになる。
たしかにそれで問題はおこらないし、自分の感覚を無視するというか、感覚を狂わせてしまえば、虐待には感じない。
なにしろ犬は弁護士を雇わないし、訴えることはないし、逃げ出すこともない。

かわいらしい子犬時代はほんの数ヶ月です。
その後は人間と同じく、自己表現、欲求達成のために目的をもって生きようとします・・・集団生活によって自己の存在を感じます。
それを認め、可能な限り目的を叶えたり、それを一緒に楽しめば、その犬は幸せな一生を送ることができます。
もちろん、ペットショップのすすめるドッグフードを一生食べ続けても寿命は全うできるし、一日數十分リビングに出してもらうだけでもしっぽは振ってくれる。
それを幸せと感じているかどうかは別として一生を送ることはできる。
それもひとつの答えです。私が否定できるものはなにもありません。

アウラには子育て真っ只中で犬と暮らし始めた生徒さんがたくさんやってきます。
あるいは介護がありつつ子犬育てという方もとても多いです。
本当に大変だと思います。
頭で理解できていても実現できないことや、思っていたこととは全然ちがっていてブルーになることもたくさんあると思います。
やったことが反映されなくて困ってしまうこともあります。
そんな時はレッスンではなく、お話しを聞いたり、自分のことを話ししたりすることもよくあります。
私だって同じ気持ちになるので、そんな気持ちがよくわかります。
昨日も散歩のレッスンがありました。
車追いが出てきたのでなんとかしないと・・・・で、その子の散歩コースに出向きました。
生徒さんがリードを持って歩きます。アドバイスしたり見本を見せたり、手順を伝えたりしながら、小さな成功体験や気づきを見つけていきます。
一生懸命なので、寒いのに汗だくです。
私はその姿にとっても感動しました。
じつは涙がでるくらい嬉しく感じました。
こんなにもその子のこと、家族のことを思って努力している。
きっと自分にもやらなくてはならないことはたくさんあるだろうに、時間を見つけてはこうしてその子と向き合っている。
私ももっとがんばらなくてはと、気持ちを新たにしました。

アウラではみんな命に対して真摯に向き合っています。
従える動物ではなく、パートナーとしてどうすれば楽しくうまくやっていけるかを一生懸命考え行動しています。
捨ててしまったり、押さえ込んでしまえばあっという間に悩みは消えます。
日本では命をペットボトルのように捨ててしまってもだれも咎めることはありません。
また新しく手に入れることもできます。でもここにはそんな人は一人もいません。
ひとつの命を大切に育んでいます。
代替えも着せ替えもできない大切な命・・・・
人間とは違った感受性や行動、習慣をもっている犬たちと暮らすのは大変なことです。
それを認めることができた時、犬という弱者がもたらしてくれるお金や地位では買えない素晴らしい幸せが訪れます。
来年に向けて、私もレッスン場の掃除をしながら心の掃除をして、目標をもってウノと過ごそうと思います。

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