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犬の夏事情

今日は一段と暑くなりそうですね。世界中で猛暑によるニュースが報じられています。

イギリスでは、猛暑による「非常事態宣言」が出され、観測史上、初めて気温が40度に達する可能性が出ています。  
鉄道のレールが熱しられて曲がったりしたため、速度を落として遅延や運休が発生しているようです。
ロンドンなどの南東部ならいざ知らず、イングランドやウェールズでも熱波がおそっているそうです。
猛暑によって体温が上昇すると、血管が拡張し、血圧が下がります。
ちょぅどサウナに入り続けている状態で街をあるいていることになります。
当然ですが心臓への負担や脳への血流がへります。そしてめまいや立ちくらみ、頭痛、疲労、吐き気、一時的な失神などの熱中症の症状につながります。
その対策として人間の場合は汗をかくことで体温調整をしようとしますが、入ってくる水分やミネラルより放出するほうがおおくなると熱中症の危険度は上がります。
車で言えばオーバーヒートの状態になってラジエターや配管がパンクしたりエンジンそのものが停止するのと似ています。

日本ではマスクを外さないけれど

ところがコロナ感染者数が増え続ける今、日本ではこの猛暑の中、大半の人がマスクをして歩いています。
マスクをすることが悪いとは言いませんが、この状態はとても危険です。
なぜなら呼吸するというのは生命を維持するために最も必要な行為ですが、マスクと熱波によってその行為が極めて行いにくくなるからです。
血液は常に循環している必要があります。 血液は、呼吸する空気から酸素を全身の細胞に運びます。 心臓のポンプ機能がこの血流の駆動力となり、動脈、毛細血管、および静脈を通ります。
それだけではなく 血液が循環することによって肺が動きます。
つまり呼吸することで血液は体のすみずみに巡っている血管により心臓やさまざまな部位を動かし肺循環もおこなっているわけです。
暑くなればなるだけより多くの酸素を取り込まなくてはならないのですが、呼吸を阻害する行為はそれができないため循環機能が落ちてしまいます。
車で言えばフロント部分にはラジエーターやエアーフィルターがありますが、ここが人間の呼吸や循環器の役割をしています。なので空気を取り込みやすくするためにフロント部分にはスリットが入っています。ラジエーターにはフィンがたくさんついていて熱交換しやすくではています。そのフロント部分を布などで覆ってしまったらどうなるか・・・たちまち警告灯がつきます。少し前の車だとオーバーヒートして停止します。最近の車はそうならないためにコンピューターが自動停止させますが走行することはできなくなります。
私は若い頃に日産のハコスカ(箱型のスカイライン)で都市部の大きな駅前のロータリーで夏の雨の日にオーバーヒートしてパイプが破損して水蒸気が噴き上げたことがあります。まぁそれはどうでもいいのですが・・・

犬は汗をかけない

ここまでは人と車の話でしたが、では犬はどうなのか?
ご存じの方も多いと思いますが、犬はあまり汗をかけません。
汗をかける部位は足の裏と鼻の一部分だけです。
汗腺には2種類ありますが一つは油状の汗を分泌する「アポクリン汗腺」といい、これは犬たちにも全身に備わっています。
しかしこれは人間のような汗とは異なり、体臭の元にもなりコミュニケーションの役割を果たしていると言われます。
それに対して水状の「汗」を産生・分泌しますのが「エクリン汗腺」といいます。
ヒトや馬などの草食動物は、この汗腺が全身に発達しているため、全身に汗をかくことができます。
この汗をかくという行為がある動物達は長時間の運動ができます。
つまり人間や草食動物は動き続けることができるのでマラソンや競馬や持久性の必要な作業ができるのです。
それに対して犬や猫などの肉食動物の大半は汗をかけないので長時間の運動は苦手です。
野生界でみてもチータは早いけど持久力がないので獲物をしとめられる距離が限られます。
それに対して獲物となりえる草食動物はスピードは出なくても持久力がありますから逃げ延びることができるのです。
ちなみにライオンやトラの平均的な睡眠時間は15時間で暑くなると20時間も寝ていることがあります。
夏にサファリパークにいっても肉食動物は寝ているだけですね。あれは暑さ対策でもあるのです。

暑さに弱い犬を炎天下で散歩させるのは危険です

こうして書けばお分かりいただけるように炎天下に散歩させるのはたとえ5分であっても犬には苦痛しか与えません。
ましてやスポーツをするなんて自殺行為です。
たとえ命を落とさないにしても完全に脳や心臓はダメージを与えられます。それは継続的に身体を蝕みます。
そして命の危険にさらすということです。
10年前の夏とは違うのです。
その認識を私たちは持つべきですし、外でのイベントやスポーツをする団体や参加する人はより多くの認識を持つべきだと思います。
水をはったプールにいれてあげればいいとか、シャワーで水をかければいいというのは、むしろその前後の体温上昇を回避できないので危険です。

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