1. HOME
  2. ブログ
  3. 仔犬に抗生剤は必要?

仔犬に抗生剤は必要?

今朝、ルーデンスっ子のむぎちゃんが下痢でどうしようと連絡がありました。
メールもいただき生徒さんは心配の様子。
私的には状況のスクリーニングからすれば一過性の脂肪便か粘膜便の状況ですから絶食ですねとなりますが
それだけだと心配はつきないのでアドバイスをしたところです。

そんなわけで朝一ぽっかり空いたので健康コラムです。

なんで獣医は抗生剤、抗菌剤を出したがるの?

もう随分前から医学の世界ではウイルスに抗生剤は効果がないと科学的に封印されています。
にもかかわらずいまだになんでもかんでも抗生剤を処方する医者、獣医が後を絶ちません。

なぜでしょうか?
正直なところこの非科学的な処方の意味がわかりません。

むぎちゃんの場合も以前にも下痢で獣医にかかった時
原因はわからないけど、何か食べたかもしれないからと抗生物質を1週間分も出されたそうです。

耳を疑うような所見、いや所見にもあたらないような素人判断にも似た処方に唖然としますが
大抵の飼い主さんは疑うこともなく抗生剤を1週間も飲ませ続けます。

まぁ、当たればラッキー的な処方ですから当たるかもしれませんが・・・・

私が獣医であればそうした疑いがあるならばその1週間の生活を聞いてスクリーニングするでしょう。
下痢以外の随伴する症状があればそれを参考にするでしょう。
その結果、詳しい診察や検査が必要であればそれをするでしょう。
その結果、必要な薬があれば処方するでしょう。
でもそうでなければ、今日1日は絶食で安静です。
水分補給だけしてあげましょう。
あまり飲まないのであればりんご汁や無脂肪無糖ヨーグルトを水で薄めて・・・・ポカリスエット薄めて・・・
そんな程度です。もちろん血便など別の症状があるときは下痢のタイプが違いますから違った処置になります。

仔犬、子供の頃の抗生剤の多用はアレルギーの引き金になる

これも周知の事実ですが、獣医はよくわかっていない方も未だいらっしゃいます。
それだけではなく様々な健康被害に発展する可能性があります。
例えば風邪で抗生剤?
その風邪は細菌性なのかな?それともウイルス性なのかな?
細菌性であれば抗生剤や抗菌剤は効果が期待できますが、ウイルス性であればまったく効果がありません。
大半の風邪はウイルス性です。
新型コロナも強烈なウイルス生の風邪ですから抗生剤がきかないし、もしきくのであればワクチンなんていりませんし、みんな抗生剤をかたっぱしから飲めば良いわけです。
そんなこと誰もしませんし、もししたら医学界からつまみ出されます。
ところがいまだに風邪の症状があると抗生剤使う医者や獣医がいます。
風邪の症状っていったって熱があるわけでもなく、下痢であったり倦怠感であったり嘔吐だったり・・・・子供や仔犬であれば普通によくあることにも使います。

抗生剤は腸内の有用な細菌を破壊し、さまざまな病気の原因となります

下痢がおさまるどころか身体の腸内細菌のバランスさえも破壊してしまいます。
もちろん身体はたった一回の抗生剤でボロボロにはならず修復していく恒常性があります。
でも仔犬や子供の頃はその能力が弱いため、抗生剤で受けた悪い状態がデフォルトになってしまうことがあります。

そうなると本来有用な食べ物を食べてもそれを排除しよう身体が誤作動を起こします。これがアレルギーです。

ここに小児科医でアレルギーのスペシャリストであるふかざわ小児科医のサイトを貼り付けておきます。
他にもこんな記事もあります。
ちょっと探せば山のように出てくるのに、こと犬に限ってはあまり出てきません。

ただ農林水産省はちゃんと手引きを案内しています。

愛玩動物における抗菌薬の慎重使用の手引き

すくなくとも獣医はこれを読んでおくべきですし、飼い主さんも知っておくべきだと思います。
それでも動物先進国からはかなりおくれていますが・・・・

長くなりそうなので続きはまた今度

東京都のドッグスクール

関連記事